静岡に昨年秋頃にオープンしたバングラデシュ・レストランで、「ファイブバックスバーエイブ」というバーを借りて営業しています。母体は静岡駅南のハラールショップ「シュクリアストア」です。
オープン当初は営業時間も10:00~18:00と短かったのですが、最近では大分延長され、メニューも増えました。
カレーは「チキン」「ビーフ」「日替わり」(豆やマトン)から選択し、日本米とチャパティが付いて500円。土日限定で「チキン・ビリヤニ」も登場します。
サイドメニューは「サモサ」と「タンドーリ・チキン」もありますが、バングラデシュならではのものとしては、「アルルチョップ」(ジャガイモとシーチキンのコロッケ、と手元のレシピ本に書いてます)、「ピアジュ」(インドのベジタブルパコラに似たもの。土日限定)があります。折角ですので、ここならではの物をオーダーされてみて下さい。
今日はビリヤニ(700円)を試しました。写真の内容+キャベツの千切りが一皿ついてきます。携帯の調子がおかしく、さらに光度調整をしなかったので、お見苦しい点はご勘弁を。
具は鶏肉のみで、サフランが使われないなど至ってシンプルで、ホールスパイス入りです。
嬉しいのがきちんとバスマティライスを使っている点。色にムラがない点から考えるに、重ね蒸し調理法ではなく、米を炊く時にグレービーと混ぜて一緒に炊き上げた感じですが、そもそもビリヤニ自体おいてあるお店が少なく、あったとしても日本米のカレーチャーハンをビリヤニと称する紛い物が少なくない中、こうしたしっかりした物を出してくれるのは本当に有難いです。
シンプル故にインド料理店で出てくるようなゴージャスさはなく、香りもマルハバのビリヤニと比較すると少々弱い感じ。とはいえ味と香りの傾向は同じで、シナモン、カルダモン由来と思われるスパイス香が漂ってきます。米に味もよく染み込んでいますし、塩っけも丁度いいです。ビリヤニを食べたことが無く、どんなものか気になる方は是非一度お試し下さい。少なくとも静岡では、ここ以外にバスマティライスのビリヤニを食べられるお店は知りません。
シュクリアストアではバングラデシュ料理のレシピ本を販売しています。それにビリヤニのレシピが載っているのですが、多分同じものが提供されています。トマト、ヨーグルトを用いないのが特徴ですね。
(注:調理法上、辛さ調整が利かない料理ですので辛いのが苦手な方にはオススメしません)
それにしても、改めて思ったのは、静岡は意外と南アジア料理店が充実しているという点です。
オーソドックスな北インド料理の「ジャンギール」(お気に入り)、「マハラジャダイニング」。
ネパールでは「ラッソ」(未訪)。リニューアルでネパール色が強くなった「デリーズキッチン」。
スリランカ系では「サヒル17」(未訪)。
そしてバングラデシュ系では、今回のお店と、「ルチ」(お気に入り)があります。
欠けているのは南インドと、マルハバのようなパキスタン色が色濃いタイプでしょうか。
日本全国で北インド系が乱立して過剰競争状態となっておりますが、幅広くやっていただきたいものです。
(設備が安価になり、開店が容易になったこと。そして就労ビザを巡るアングラな事情があるとかないとか……。)
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ファイブバックスバーエイブ
*両替町ドンキホーテの向かいに「ベンガルカレー」の看板が出ておりますので目印にしてください
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